中小企業診断士一次試験で財務・会計と並んで重要とされるのが企業経営理論です。
9割がたの受験生は財務・会計もしくは企業経営理論から勉強を始めています。
二次試験とも非常に関連の深い企業経営理論について、本記事では以下の内容を書いていきます。
・勉強のコツや試験範囲について
・おすすめテキストや参考サイト
財務・会計の難易度と勉強法
企業経営理論の難易度と勉強法
運営管理の難易度と勉強法
経営法務の難易度と勉強法
経営情報システムの難易度と勉強法
中小企業経営・政策の難易度と勉強法
易化した次の年度には合格率が1桁%になることも
企業経営理論は中小企業診断士試験で中心となる科目です。
二次試験にも深く関係する科目ですので、自分の言葉で説明できるくらいしっかりと理解を深めておく必要があります。
年度別合格率
年度 | 合格率 |
令和3年度 | 34.7% |
令和2年度 | 19.4% |
令和元年度 | 10.8% |
平成30年度 | 7.1% |
平成29年度 | 9.0% |
平成28年度 | 29.6% |
平成27年度 | 16.7% |
上の表は企業経営理論の年度別の合格率です。
経済学・経済政策は合格率が約20%程度で安定していましたが、企業経営理論は年度ごとにややバラつきがあります。
注目すべき点は易化した翌年は合格率が1桁%になっていることです。令和3年度は合格率が34.7%もあったので令和4年度は難化する可能性があります。
出題形式と配点
- 試験時間は90分
- 問題数は約40問
- 1問あたり2~3点
企業経営理論の試験時間は90分です。他の科目よりも30分ほど長く、問題数も多いです。
問題数も多いですが、試験時間も長いので時間が足りなくなるということはありません。
落ち着いて1問1問を大切に解いていきましょう!
出題範囲
経営戦略論
- 経営計画と経営管理
- 企業戦略
- 成長戦略
- 経営資源戦略
- 競争戦略
- 技術経営(MOT)
- 国際経営(グローバル戦略)
- 企業の社会的責任(CSR)
- その他経営戦略論に関する事項
組織論
- 経営組織の形態と構造
- 経営組織の運営
- 人的資源管理
- その他組織論に関する事項
マーケティング論
- マーケティングの基礎概念
- マーケティング計画と市場調査
- 消費者行動
- 製品計画
- 製品開発
- 価格計画
- 流通チャネルと物流
- プロモーション
- 応用マーケティング
- その他マーケティング論に関する事項
企業経営理論の出題内容は大きく分けて上記の3つです。二次試験の事例Ⅰ〜Ⅲの基礎となる科目ですので理解を深めておきたい分野です。
企業経営理論はどの内容も大事ですが、一つだけ軽視して良い範囲があります。
それは人的資源管理の中の労働関連法規です。
労働関連法規は例年4問程度出題され、配点は10点程度です。
配点ボリュームは決して小さくないですが、社会保険労務士の方でも解けないような難問が出題されることがあります。
勉強する範囲も広いので非常にコスパの悪い範囲ですので、労働関連法規の勉強は1番最後で構わないです。
過去問は何度やっても正解できるまでマスターすること
おすすめの過去問テキストは僕も使った同友館の「過去問完全マスター」。過去10年分が論点別・重要度順にまとめられているので、苦手な個所を集中的に勉強できます!
企業経営理論の勉強も他の科目と同様に過去問が中心となります。
企業経営理論は二次試験の礎となる科目ですので、他の科目よりも深い理解が中小企業診断士合格には求められます。
過去問は繰り返し解いてほしいですが、ただ正解を探すだけではなく、他の選択肢のどこが間違っているか、どうなったら正解なのかまでしっかりと研究をしてください。
また、様々な理論も出てきますが、自分の言葉で説明できるくらいになっていると二次試験でも活きてきますよ!
過去問で躓いた時に役立つ参考サイト
過去問を解くことが大切とお伝えしましたが、過去問の解説が少々物足りなく感じるときがあります。 そんな時に役立つサイトをお教えします。
・ほらっちチャンネル
中小企業診断士の勉強している方ならご存じの方も多いと思います。
経営戦略論は全20回分がすべて無料で動画を見られます。
企業経営理論以外にも財務・会計や中小企業経営・政策の動画も豊富です。
・ダンシ君のサブノート_中小企業診断士合格Channel
PPM理論の分かりやすい解説や、モチベーション理論の語呂合わせなど、プラス5点を目指すときに大変参考になります。
・早稲田出版
1本あたりの動画も長く、また動画の数も多いので全てを見るのは困難ですが、基礎に立ち返りたいにおすすめです。
特に経営法務は解説している動画が少ない中、役に立ちました!
まとめ:企業経営理論は二次試験とも深い繋がり。理解を深めておこう。
企業経営理論は二次試験の基礎となる科目でも深い理解が求められます。
年度毎の合格率にはややバラつきがあり、合格率が高くなった次の年度は1桁%になることもあります。
もし、企業経営理論の難易度があがったとしても足切りラインの40点をいつでも死守できるよう知識の定着を図りましょう。
組織論の中の労働関連法規については難易度が高いので勉強は後回しでも構いません。
それ以外の範囲については深い理解が求められるので、過去問を解くときには間違っている選択肢についてもなぜ違うのかという視点で問題を解いてみてください。
また、勉強する際にはご自身の現在の職場に置き換えてみるのもおすすめですよ!
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