経営情報システムは一次試験二日目に行われます。
二次試験とは関連が薄い科目ですが、中小企業診断士として独立した際の実務には役立つ内容が多いです。
また、IT関連の実務経験がある方やITパスポートの資格をお持ちの方は勉強時間が短縮できます。
それでは以下の内容について書いていきます。
・勉強のコツについて
・おすすめテキストや参考サイト
財務・会計の難易度と勉強法
企業経営理論の難易度と勉強法
運営管理の難易度と勉強法
経営法務の難易度と勉強法
経営情報システムの難易度と勉強法
中小企業経営・政策の難易度と勉強法
難易度は普通だが、年度によるバラつきが大きい。
経営情報システムの難易度は易しい~普通です。
普段IT関係の仕事をしている方が易しいと感じるかもしれませんが、それ以外の方でもそこまで難しく感じる科目ではありません。
暗記科目でもありますので勉強した分だけ得点に跳ね返ってきます。
勉強時間は100時間から120時間を見込んでおくと良いですが、IT関係のお仕事をしている方やITパスポートの勉強をしたことがある場合は勉強時間が減らせますよ。
年度別合格率
年度 | 合格率 |
令和3年度 | 10.6% |
令和2年度 | 28.7% |
令和元年度 | 26.6% |
平成30年度 | 22.9% |
平成29年度 | 26.6% |
平成28年度 | 8.5% |
平成27年度 | 6.4% |
上の表は経営情報システムの年度別の合格率です。
一桁%の合格率の年度もあれば30%近くある年度もあり、年度によるバラつきが小さくありません。
なお、平成28年度は得点調整として全受験者に4点が上乗せされました。
出題形式と配点
- 試験時間は60分
- 問題数は25問
- 1問あたり4点
経営情報システムの試験時間は60分です。
配点は1問あたり4点ですので25問中15問正解すれば合格点です。
逆の発想としては10問間違えても合格できるということです。
時間は60分あれば十分に解き終わりますので、最後にケアレスミスがないか確認しましょう。
1問あたり4点ですので一つのミスが命取りになりますよ。
出題範囲
情報通信技術に関する基礎的知識
- 情報処理の基礎技術
- 情報処理の形態と関連技術
- データベースとファイル
- 通信ネットワーク
- システム性能
- その他情報通信技術に関する基礎的知識に関する事項
経営情報管理
- 経営戦略と情報システム
- 情報システムの開発
- 情報システムの運用管理
- 情報システムの評価
- 外部情報システム資源の活用
- 情報システムと意思決定
- その他経営情報管理に関する事項
経営情報システムの出題内容は大きく分けて上記の2つの内容です。
これらの内容はITパスポートの資格と類似しているため、ITパスポートの資格者にとっては易しく感じるかもしれません。
また、ITパスポートの資格を持っていなくてもIT関連のお仕事をされている方もこの科目には有利に働くでしょう。
ITパスポートの資格と類似しているとお伝えしましたが、経営情報システムの勉強をするにあたってITパスポートの参考書を使うのをおすすめします。
以下は僕自身も使ったテキストですが、イラストが多く使われているのでとてもイメージがしやすかったです。
過去問が中心で語呂暗記や捨て問についても
経営情報システムの勉強も他の科目と同様に過去問が中心となります。
経営情報システムには聞き慣れない略語が数多く出てきます。そのような略語を覚えるコツはそれぞれ何の単語の頭文字かを覚えることです。
例えば、DNS。
これはDomain Name Systemの略で数字の羅列のIPを理解しやすいドメインに変換するシステムのことです。
DNSだけだとイメージしにくいですが、Domain Name Systemと覚えるとドメインに関するシステムなんだなとイメージできると思います。
続いて、FTP。
FTPはFile Transfer Protocolの略です。
こちらもFile Transferを覚えておけばファイル転送に関するプロトコルかな?と想像ができます。
経営情報システムを初めて勉強するとなかなかイメージができないことが多いです。
そんな時は先ほど紹介しましたITパスポートのテキストを参考にしてみてください。
暗記三兄弟の一角である経営情報システムには語呂で覚えることもおすすめしてます。
OSI基本参照モデルの「アプセトネデブ」は有名な語呂の一つです。
そのほかの語呂についてはこの後紹介する動画がおすすめです!
経営情報システムの難易度については易しい~普通とお伝えしていましたが、範囲についてはコスパの悪い個所もあります。
それは、ガイドラインと統計問題の2つです。
この2つに関しては思い切って捨て問にしても良いです。
ガイドラインについては頻繁に改定されるものであり、それを追い続けるのは得策でもありませんし、統計問題も例年1~2問出題されますが難易度が高いのでここに時間をかけるべきではありません。
過去問で躓いた時に役立つ参考サイト
過去問を解くことが大切とお伝えしましたが、過去問の解説が少々物足りなく感じたり、イメージがしにくい時があります。
勉強の手助けをしてくれるサイトを紹介します。
・ITパスポート講座
経営情報システムにの勉強はITパスポートの勉強と通ずるところがあります。
経営情報システムは聞き慣れない用語がたくさん出てきますが、それらを分かりやすく説明してくれています。
1つ1つの動画数分程度ですので空き時間に見られておすすめですよ。
・ダンシ君のサブノート_中小企業診断士合格Channel
経営情報システムは暗記科目ですが、少しでも簡単に覚えるために語呂で覚えることが良いです。
と言っても簡単に覚えやすい語呂なんて出てきませんので、そんなときはこのチャンネルを参考にしてみてください。
まとめ:ITパスポートのテキストも有効、難問は思い切って捨て問に
経営情報システムは、経営法務と中小企業経営・政策と合わせて暗記三兄弟と呼ばれており、一次試験2日目に実施され二次試験とは関連が薄い科目です。
難易度は易しい~普通くらいですので経営情報システムのせいで一次試験に落ちたという方は少ないかもしれませんが、数年に一度は合格率が一桁%になるくらい難化するときもあります。
勉強時間は100時間から120時間を見込んでおくと良いですが、ITパスポートの資格者やIT関連のお仕事をされている方は勉強時間を短縮できます。
勉強する際にはITパスポートのテキストを使ってみても良いですよ!
勉強方法は他の科目と同様に過去問が中心となりますが、経営情報システムで出てくる略語は単語の頭文字を覚えることを意識したり、語呂合わせで覚えるのが勉強のコツです。
難易度が高い内容(ガイドラインや統計問題)については思い切って捨て問にして、頻出問題に時間を割くことも有効な戦略の一つです。
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