中小企業診断士試験の科目に財務・会計がありますが、財務・会計対策に簿記2級の資格は役に立つのでしょうか。
僕自身、財務・会計の勉強を始める前に簿記2級の資格を持っていましたが、財務・会計の勉強にとても役に立ちました。
この記事では以下の疑問やお悩みを抱える方に対して解決する内容を書いていきます。
・簿記2級が試験対策にどのように役に立つのか?
・簿記2級を持ってない場合は新たに勉強する必要があるのか?
・簿記の勉強をするのにおすすめのテキストは?
財務・会計の勉強時間が50時間短縮できる
まずは下の財務・会計の過去問題を見てください。
令和3年度の財務・会計の問題ですが、簿記2級を持っていれば解答ができますが、簿記の知識がない方はまったく歯が立たないと思います。
例年、財務・会計の試験問題は大体25問程度出題されますが、このように簿記2級相当の知識があれば3~5問程度は解くことができます。
また、簿記1級相当の問題も出題されますが、簿記2級合格の下地があれば少しの勉強で過去問が解けるようになります。
財務・会計を苦手としている受験生は非常に多いです。簿記2級をもち、財務・会計を得意にできれば合格はぐっと近づきます!
財務・会計の勉強時間は一般的に200時間以上必要と言われていますが、実際に僕が財務・会計に費やした時間は158時間でした。
このように簿記2級の知識があれば財務・会計にかける勉強時間は50時間程度は短縮することができます。
二次試験の事例Ⅳにも有利
二次試験の事例Ⅳは財務・会計に関する内容です。
こちらも一次試験の財務・会計と同様に苦手としている受験生が非常に多く、二次試験合格の肝とも言うべき科目です。
簿記2級をお持ちの方であれば、事例Ⅳに対して苦手意識を持つことが少なく得意科目にできる可能性が高いです。
余裕があれば事例Ⅳの勉強は一次試験期間中から手を付けておくべきです。他の科目は一次試験終了後からでも十分に間に合いますが、財務・会計の目途がある程度たったら事例Ⅳの過去問も解いてみましょう!
事例Ⅳのおすすめテキストは以下です。
財務・会計のために簿記2級は取るべき?
ここまで簿記2級が財務・会計や事例Ⅳの試験勉強に役立つとお伝えしてきましたが、中小企業診断士のために簿記2級を取得すべきなのでしょうか?
答えは、NOです。
中小企業診断士の資格取得のために簿記2級の勉強をすることは得策ではありません。
それは何故か。
簿記2級の資格取得のために必要な勉強時間は250時間は必要です。
さらに、簿記初心者であれば300時間以上かかるとも言われています。
一方、中小企業診断士の勉強時間は1,000時間以上必要です。
簿記2級の資格を持っていれば財務・会計の勉強時間を削減することはできますが、せいぜい50時間程度です。
中小企業診断士の勉強をする方にとって時間はとても貴重です。
簿記2級の勉強よりは財務・会計の勉強に時間を割くことが大切です。
簿記の勉強におすすめのテキスト2選
簿記2級の資格をわざわざ取る必要はないですが、簿記の勉強をすることは大切です。
僕自身、東証1部上場の企業に勤めていたことがありますが、管理職への昇格要件に『簿記2級もしくはそれに準じるe-learningを受講すること』とありました。
つまり、簿記の知識はビジネスパーソンにとって必須とも言えるでしょう。
ただ、いきなり簿記を勉強と言っても何からして良いか分からないと思います。
そんな簿記初心者の方におすすめのテキストは以下の2冊です。
この2冊は小さい会社で80歳まで経理をやっていた祖父から教えてもらったテキストです。
この2冊で十分に簿記への知識を深めることができます。
この本をきっかけに簿記の資格に挑戦してみるのも良いでしょう。
この2冊を教えてもらったあと、簿記3級→簿記2級と立て続けに取得しました。経理で働いているわけではありませんが簿記の知識はとても役立っています。
まとめ:財務・会計のために新たに簿記2級の勉強は不要。ただし、ビジネスパーソンにとって簿記の知識は必須。
簿記2級を持っていれば財務・会計や事例Ⅳの勉強時間を短縮できることをお伝えしました。
しかし、簿記2級をもってなくても中小企業診断士の試験のためにわざわざ取得する必要はありません。
簿記2級がなくとも過去問を繰り返して解いていけば十分に合格点に到達できます。
財務・会計の勉強をきっかけに簿記の資格するのもありです。
簿記は企業によっては昇格・昇給の必須要件になっているところもあるくらいです。
中堅社員の方にとって簿記は勉強して損がない資格であることは確かです。
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