経営法務は一次試験二日目に行われる科目です。
二次試験とは関連性が薄いので、つい後回しになりがちですが、難易度だけでいうと一次試験の中で最も難しいです。
合格点を目標とするよりも足切りにならない40点を目指すことの方が精神的には楽です。
本記事では以下の内容を書いていきます。
・勉強のコツや勉強すべき範囲について
・おすすめテキストや参考サイト
財務・会計の難易度と勉強法
企業経営理論の難易度と勉強法
運営管理の難易度と勉強法
経営法務の難易度と勉強法
経営情報システムの難易度と勉強法
中小企業経営・政策の難易度と勉強法
合格率が一桁%は珍しくない。難易度は超難しい。
経営法務の難易度は超がつくほど難しいです。
後述しますが、合格率の平均は全7科目の中でダントツで最低です。
二次試験とは関連が低い科目ですので、最低限の労力で足切りラインの40点を確実にとる戦略が良いです。
年度別合格率
年度 | 合格率 |
令和3年度 | 12.8% |
令和2年度 | 12.0% |
令和元年度 | 10.1% |
平成30年度 | 5.1% |
平成29年度 | 8.4% |
平成28年度 | 6.3% |
平成27年度 | 11.4% |
上の表は経営法務の年度別の合格率です。
ご覧のように毎年10%前半が当たり前で、一桁%も珍しくありません。
この中でも平成30年度はあまりにも難しすぎて得点調整として全受験者に8点が上乗せされました。
もし、得点調整がなかったら合格率はどれだけ低かったのかと思うとゾッとしますね。
出題形式と配点
- 試験時間は60分
- 問題数は25問
- 1問あたり4点
経営法務の試験時間は60分です。
先ほどからお伝えしてますように経営法務はとても難しいので足切りラインである40点を死守することを目標としましょう。
配点は1問あたり4点ですので25問中10問だけ正解すればOKです。
出題範囲
- 事業開始、会社設立及び倒産等に関する知識
- 知的財産権に関する知識
- 取引関係に関する法務知識
- 企業活動に関する法律知識
- 資本市場へのアクセスと手続
経営法務の出題内容は上記の通りです。
もう少し分かりやすくカテゴライズすると、
- 民法
- 会社法
- 知的財産関連法
- その他
に分けられます。
この中で重点的に勉強すべきなのは、会社法と知的財産関連法です。
理由は、会社法と知的財産権関連法で全体の6割ほどの出題があるということ、加えて、覚えるべき個所が明確で比較的難易度が低いことが挙げられます。
一方、民法に関しては出題範囲も非常に広いうえに難解であるので勉強効率が非常に悪いです。
経営法務に関してはこの2つ(会社法と知的財産関連法)だけマークする戦略をとるのもありです。
また、英文問題も例年1~3問出題されます。
英語が得意な方は難易度が低く感じるかもしれませんが、英語が苦手な方はわざわざTOEICの勉強をする必要はありません。
思い切って英文問題を捨てて、会社法と知的財産関連法に注力しても良いです。
過去問は何度やっても正解できるまでマスターすること
経営法務の勉強も他の科目と同様に過去問が中心となります。
会社法と知的財産関連法を重点的に繰り返し過去問を解きましょう。
経営法務を勉強するにあたって以下のテキストをおすすめしています。
知的財産関連法は、例えば、特許権と実用新案権ではどのように違うかを正しく理解しておく必要があります。
自分で表を作成して覚えるのも良いですが、以下のテキストには分かりやすくまとめられています。
なお、経営法務は法改正の可能性もあるので古いテキストは使わずに最新版を利用してくださいね。
過去問で躓いた時に役立つ参考サイト
過去問を解くことが大切とお伝えしましたが、過去問の解説が少々物足りなく感じるときがあります。
しかし、経営法務に関するサイトは少ないのが実情です。その中でもおすすめできるサイトを以下に紹介します。
・早稲田出版
経営法務に関する参考サイトが少ない中、早稲田出版さんの講義が無料で見ることができます。
全部見ようとすると非常に長いですが、会社法や知的財産権について詳しく学べるため非常におすすめです。
会社法と知的財産権の内容は3回ほど繰り返し見ました。皿洗いやちょっとした空き時間に活用してました。倍速再生で見れるのも良いですよね。
・ダンシ君のサブノート_中小企業診断士合格Channel
他の科目時でもおすすめしていますが、1問1答シリーズは本当におすすめです。
繰り返し見ることで4点、いや8点は上乗せすることができると思います。
まとめ:会社法と知的財産関連法の攻略がカギ
経営法務は、経営情報システムと中小企業経営・政策と合わせて暗記三兄弟と呼ばれており、一次試験二日目に実施されます。
難易度は超がつくほど難しく、合格率が一桁%であることも珍しくありません。
戦略としては最初から合格点を目標とするのではなく、足切りラインである40点以上をなんとか死守すること。
そのためには会社法と知的財産関連法を重点的に勉強することです。
会社法と知的財産関連法は比較的難易度も低い、かつ、この2つで全体の6割程度の出題があります。
経営法務は二次試験とは関連が薄い科目ではありますが、経営法務のせいで一次試験に落ちてしまったということがないようにしっかりと対策しましょう。
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