運営管理は企業経営理論、財務・会計と同じく二次試験に直結する科目です。
具体的に言うと、二次試験の事例Ⅲと関連が深いですが、製造業未経験の人にとっては想像がしにくい分野でもあり苦手意識を持つ方も一定数います。
運営管理について、本記事では以下の内容を書いていきます。
・勉強のコツや試験範囲について
・おすすめテキストや参考サイト
財務・会計の難易度と勉強法
企業経営理論の難易度と勉強法
運営管理の難易度と勉強法
経営法務の難易度と勉強法
経営情報システムの難易度と勉強法
中小企業経営・政策の難易度と勉強法
合格率は10%~20%を推移。難易度は普通だが、たまに超難化も。
運営管理の難易度は普通です。
経営法務のように足切りされないことを目標にするほど難しいわけではなく、勉強量に指令して得点がUPします。
しかし、後述します生産管理の分野は二次試験事例Ⅲと関係しているので、より深い理解が求められます。
年度別合格率
年度 | 合格率 |
令和3年度 | 18.5% |
令和2年度 | 9.4% |
令和元年度 | 22.8% |
平成30年度 | 25.8% |
平成29年度 | 3.1% |
平成28年度 | 11.8% |
平成27年度 | 20.5% |
上の表は運営管理の年度別の合格率です。
平成29年度は合格率3.1%と超難化しましたが、基本的には10%~20%くらいを推移しています。
運営管理は二次試験に直結する財務・会計、企業経営理論と比べて勉強時間が少なくて済みますが、生産管理の分野はしっかりと理解して試験に挑みましょう。
出題形式と配点
- 試験時間は90分
- 問題数は約40問
- 1問あたり2~3点
運営管理の試験時間は90分です。企業経営理論・中小企業経営・政策と同様で他の科目よりも30分ほど長いです。
問題数も多いですが、試験時間も長いので時間が足りなくなるということはありません。
値入率やGMROI等、一部計算問題も出てきますが公式を覚えていれば解くことができます。
普段から運営管理は疲れた時に勉強するようにしておくと良いでしょう。
出題範囲
生産管理(事例Ⅲ直結)
- 生産管理概論
- 生産のプランニング
- 生産のオペレーション
- その他生産管理に関する事項
店舗管理
- 店舗・商業集積
- 商品仕入・販売(マーチャンダイジング)
- 商品補充・物流
- 流通情報システム
- その他店舗・販売管理に関する事項
運営管理の出題内容は大きく分けて上記の2つです。特に生産管理は二次試験の事例Ⅲの基礎となりますのでので特に重要な分野です。
しかし、製造業に携わっている方以外にとって、生産管理の分野はなじみのない単語がよく出てきます。
過去問の解説やこの後紹介する参考サイトでも理解が難しいと感じたら以下の本を読んでみることをおすすめします。
一方、店舗管理は生産管理に比べて難易度は低いです。
難易度が低い理由として、店舗管理は身近にあり想像がしやすい点が挙げられます。
上の画像は商品陳列の一例ですが、スーパーマーケットへ買い物に行った際に商品の配置などに気を配るだけで運営管理の勉強になります。
勉強に疲れたら気分転換をかねて、買い物に出かけてみましょう。
また、店舗・商業集積の範囲の中にまちづくり三法(大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法、都市計画法)が含まれます。
これは宅建の資格と重なりますので、宅建のテキストをお持ちの方は参考にしてみてください。
過去問は何度やっても正解できるまでマスターすること
おすすめの過去問テキストは僕も使った同友館の「過去問完全マスター」。過去10年分が論点別・重要度順にまとめられているので、苦手な個所を集中的に勉強できます!
運営管理の勉強も他の科目と同様に過去問が中心となります。
繰り返し問題を解いて、解けない問題はない!というくレベルまで達すると80点の高得点が見えてきます。
計算問題も例年出題されており、相乗積や値入率、商品回転率など出題される内容は限られてきますのでしっかりと公式を覚えて対策しましょう。
中小企業経営・政策で勉強しますが、日本全国の職種の中で製造業の占める割合は非常に大きいです。生産管理が得意だと独立後にも活きてきますね!
過去問で躓いた時に役立つ参考サイト
過去問を解くことが大切とお伝えしましたが、過去問の解説が少々物足りなく感じるときがあります。 そんな時に役立つサイトをお教えします。
運営管理だけでなく、経済学・経済政策や財務・会計など中小企業診断士の過去問について幅広く解説してくれています。
過去問の解説だけでは足りないと感じたときには参考にしてみてください。
・ダンシ君のサブノート_中小企業診断士合格Channel
値入率やGMROIなど運営管理には少しだけ計算問題が出てきます。BOX図を使った説明で一度見たらきっと忘れません。一つ一つの動画がちょうどよい長さです。
再生リストに科目別にきれいにまとめられているので、自分が欲しい情報が簡単に得ることができるのもおすすめする理由の一つです。
まとめ:生産管理の出来が試験合格のカギ
運営管理は一次試験初日の最後の科目です。
財務・会計や企業経営理論などの大物科目のあとにありますので、気が抜けてケアレスミスを起こさないよう、普段から夕方や夜に勉強することをおすすめします。
合格率の10%~20%で推移しておりバラつきはあまりないですが、数年に1度は超難化することもあります。
年度毎の合格率にはややバラつきがあり、合格率が高くなった次の年度は1桁%になることもあります。
運営管理には生産管理と店舗管理の2つの分野があります。
生産管理は難易度が高く、かつ、二次試験事例Ⅲにも直結しています。
したがって、生産管理の出来が一次試験、はたまた二次試験の合格を左右するといっても過言ではありません。
5SやSLPなど単語をただ覚えるのではなく、「なぜそれをおこなうのか、行った結果どんな効果が期待できるか」を普段から意識して問題を解きましょう。
一方、店舗管理は生産管理に比べて難易度は低いです。
店舗管理の得点UPの秘訣は街中に転がっていることもあります。
勉強に煮詰まったら買い物に出てみるのも良いでしょう!
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