MBAと中小企業診断士はどっちがいい?費用・学べる内容を独学合格者が比較

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MBAと中小企業診断士はどっちがいい?費用と学べる内容の比較 中小企業診断士とは

「経営を体系的に学びたい」と思ったとき、最初に候補に挙がるのがMBA(経営学修士)ではないでしょうか。

ただ、調べてみると学費は数百万円。仕事を続けながら通えるのか、そこまでの費用に見合うのか、迷ってしまう方も多いと思います。

実は同じ「経営を体系的に学ぶ」という目的なら、中小企業診断士という国家資格も選択肢になります。学ぶ範囲はMBAとかなり重なっていて、しかも独学なら費用は数万円台です。

この記事では、MBAと中小企業診断士を費用・学べる内容・資格としての価値の3点で比較します。

先にお断りしておきます。僕はMBAホルダーではありません。中小企業診断士に独学でストレート合格した立場です。

そのためMBAについては公開されている情報を調べて書いています(学費は各校の公式サイトで確認しました)。実際に通った人にしか分からない部分もあると思うので、その前提で読んでいただければと思います。

この記事を書いた人

しゅん

  • 一次試験・二次試験を独学一発合格
  • 千葉大学工学部・千葉大学大学院卒
  • 妻子持ち30代中堅社員

中小企業診断士試験 試験結果

MBAと中小企業診断士は何がどう違うのか

まず、2つの違いを整理しておきます。

大きな違いは、MBAは「学位」、中小企業診断士は「国家資格」だという点です。学ぶ内容は重なりますが、位置づけがまったく違います。

比較軸 MBA 中小企業診断士
位置づけ 学位(経営学修士) 国家資格
費用の目安 国立で約135〜157万円
私立で約332〜418万円
独学なら約4万5千円
通信講座でも6万円前後〜
期間の目安 1〜2年(通学) 1,000時間前後(複数年かける人も多い)
学べる範囲 経営戦略・財務・マーケティング・組織など経営全般 ほぼ同じ範囲を試験科目がカバー
実践経験 得られる(ケースディスカッション等) 試験勉強では身につかない
人脈 得られる(同期・卒業生) 試験勉強では増えない

学べる内容そのものは、実はかなり近いです。診断士の一次試験は「企業経営理論」「財務・会計」「運営管理」「経営情報システム」など7科目あり、経営全般を一通りカバーします。

一方で実践経験と人脈は、試験勉強では手に入りません。ここは正直にお伝えしておきます(詳しくは後述します)。

「学位」が欲しいのか、「資格」が欲しいのか

費用の話をする前に、そもそもの目的をはっきりさせておくのが大事だと思います。

どちらが優れているという話ではなく、目的によって合う・合わないが変わります

  • 経営学を学問として深めたい/海外・外資でのキャリアを考えている/同期の人脈が欲しい → MBAが目的に合う
  • 実務で使える知識を体系的に得たい/社内で評価される肩書が欲しい/独立の選択肢も持ちたい → 中小企業診断士が目的に合う

僕の場合は後者でした。学位ではなく資格のほうが、自分の目的に合っていたんです。

しゅん
しゅん

当時、先輩が中小企業診断士を勉強して経営管理部に異動したのを間近で見ていました。学位ではなく資格で実際にキャリアが動くんだ、というのを目の当たりにしたのが大きかったです。

もともとFP2級や簿記2級なども独学で取っていたので、資格を取るという手段自体に抵抗がなかったのもあります。

費用を比較すると、差はかなり大きい

ここからは具体的な数字で見ていきます。MBAの学費は各校の公式サイトで確認したものです(2026年7月時点)。

学校・プログラム 総額の目安 区分
一橋大学 経営管理研究科 約135〜157万円 国立
グロービス経営大学院 約353万円 私立
早稲田大学 全日制MBA 約332万円 私立
早稲田大学 夜間主MBA 約380万円 私立
中小企業診断士(独学) 約4万5千円

※金額は各校公式サイトの掲載額をもとにしています。年度や入学区分によって変わるため、検討時は必ず公式でご確認ください。

※グロービス経営大学院は、条件を満たせば専門実践教育訓練給付金(最大128万円)を利用でき、その場合の自己負担は約217万円と公式に案内されています。

僕が独学にかけたのは教材費で約4万5千円でした。金額だけを並べると、国立のMBAと比べても約35倍、私立なら約80倍前後の差があります。

さらに言うと、会社によっては資格手当が出ます

しゅん
しゅん

今の会社では資格手当も出るので、受験費用は余裕で回収できました。ただ手当が出るかどうかは会社によるので、そこは確認してみてください。

ただし、これは「安いから診断士のほうが上」という話ではありません。MBAの学費には、後で触れる実践経験や人脈、そして学位そのものが含まれています。

あくまで「経営を体系的に学ぶ」という目的に絞れば、費用対効果は診断士のほうが高い、ということです。

そもそも中小企業診断士とはどんな資格か

「名前は聞いたことがあるけど、何をする資格かよく分からない」という方も多いと思うので、簡単に説明します。

中小企業診断士は、経営コンサルタントとして唯一の国家資格です。中小企業の経営状態を分析し、成長のための助言を行う専門家として位置づけられています。

試験は一次試験(7科目のマークシート)と二次試験(記述式)に分かれています。一次試験の科目は次のとおりです。

  1. 経済学・経済政策
  2. 財務・会計
  3. 企業経営理論
  4. 運営管理
  5. 経営法務
  6. 経営情報システム
  7. 中小企業経営・中小企業政策

ご覧のとおり、経営戦略・財務・マーケティング・組織・情報システムと、MBAで扱う領域とかなり重なっています。「経営を一通り体系的に学ぶ」という意味では、近いことをやっているわけです。

独占業務がないため「取っても意味がない」と言われることもありますが、学べる内容の広さは実務でそのまま効いてきます。

診断士の勉強で、実際に何が変わったのか

ここが一番お伝えしたいところです。資格を取って、仕事の見え方は明確に変わりました。

しゅん
しゅん

正直、別世界になりました。部長などの役職者と同じ目線で話すことが増えて、自分の視座が上がったのを実感しています。

それまでは目の前の業務をこなす視点しかありませんでした。それが、会社全体の数字や戦略の話が「自分の言葉」で理解できるようになったんです。

経営者や役職者が何を見て意思決定しているのかが分かるようになると、会議での発言も変わってきます。

その後、僕は経営企画部兼人事部に異動しました。前述の先輩と同じような流れです。

ただ、「診断士を取れば異動できる」という話ではありません。僕の場合はたまたまタイミングも合いましたし、異動が資格だけの結果とも限りません。

あくまで「こういう変化があった一例」として受け取っていただければと思います。

逆に、診断士の勉強では身につかないもの

良いことばかり書いても参考にならないと思うので、正直に書きます。

しゅん
しゅん

やはり勉強なので、実戦経験はつきません。人脈ももちろん増えません。

ここはMBAのほうが明確に優れている部分です。MBAではケースディスカッションやグループワークを通じて、実際に手を動かしながら学びます。同期や卒業生とのネットワークも大きな資産になるはずです。

診断士の試験勉強は、あくまで一人で机に向かう時間です。知識は体系的に身につきますが、それを実際に使う経験や、一緒に学ぶ仲間は手に入りません。

ただし診断士の場合、合格後にそれを補う機会があります。実務補習です。実際の企業に対してチームで診断・助言を行うもので、ここで実践経験と横のつながりの両方が得られます。

簡単ではない。でも、だからこそ価値がある

ここまで診断士をおすすめするように書いてきましたが、正直、簡単ではありません

一次試験は範囲が広く、僕は経済学だけで200時間以上かかりました。二次試験には模範解答が公表されないので、自分の答案が何点なのか分からないまま進めることになります。

それでも、簡単ではないからこそ価値が高いと思っています。

しゅん
しゅん

この資格を持っているだけで「この人仕事できそう」と思われることもあります。少なからず自分に自信がつきましたし、ちょっと大げさですが人生が変わったといっても過言ではないです。

付随的な効果もありました。診断士に合格したあと、応用情報技術者試験も受けたのですが、診断士の勉強で「経営情報システム」を一通りやっていたおかげで、想像よりずっと楽に感じました

一度しっかり体系的に学んでおくと、その後の学習が明らかに軽くなります。

結局、どちらを選ぶべきか

僕の考えははっきりしています。

「経営を体系的に学びたい」という目的なら、中小企業診断士をおすすめします。費用が桁違いに抑えられますし、難関国家資格を突破したというブランドは、学位に比べても引けを取らないと僕は思っています。

ただし、これはあくまで僕個人の意見です。次のようなケースでは、MBAのほうが目的に合っているはずです。

  • 人脈や、一緒に学ぶ仲間そのものが欲しい人
    → 診断士の試験勉強では手に入りません。
  • ケーススタディなど、実践的な訓練を積みたい人
    → 同上です。合格後の実務補習まで待つことになります。
  • 海外や外資系でのキャリアを考えている人
    → 国際的にはMBAのほうが通用しやすい場面があります。

逆に言えば、これらに当てはまらず「まずは経営の知識を体系的に身につけたい」ということであれば、数百万円をかける前に診断士を検討してみる価値は十分にあると思います。

まとめ:経営を学ぶ目的なら、診断士は費用対効果が高い

最後に整理します。

  • MBAは学位、中小企業診断士は国家資格。学ぶ範囲は大きく重なる
  • 費用はMBAが国立で約135〜157万円、私立で約332〜418万円。診断士は独学なら約4万5千円
  • 診断士の勉強で視座は明確に上がるが、実践経験と人脈は身につかない
  • 人脈・実践・海外キャリアが目的ならMBA、経営知識の体系的な習得が目的なら診断士

もし診断士に興味を持たれたら、次は「独学でいけるのか、それとも講座を使うべきか」が気になるところだと思います。

僕は独学で合格しましたが、正直なところ講座を使えばもっと短時間で済んだかもしれないと感じる場面もありました。そのあたりは別の記事で正直に書いています。

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